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Photo by Mark Ealey

自己主導型のスキル向上

Mark Ealey —

ほとんどの若者は成長するにつれて、努力と向上の間に相関関係があることを理解するようになります。そして、スポーツは9/10の確率で、継続的に、集中して努力をすることによって、高いレベルの目標を達成することができるということを教えてくれます。自分で計画して実行する努力は、ラグビー選手が成長をする上でとても重要になります。 

効果的に自己主導型の練習を実践するためには、主に2 つの基本的な要素があります。 まず、チームの練習の前後、または週の決まった日に、自主練習を定期的に行う必要があります。十分に計画されていれば、15 分を超える必要はありません。 時々ではなく、日課として組み込む必要があります。 二つ目は、自分が達成しようとしていることを練習に反映する必要があります。つまり、問題のあるスキルの完璧なフォームがどのようなもので、どのように感じられるかについての理解を反映する必要があります。これは、コーチからすでに受けた指示に基づいたり、YouTubeのコーチング動画などのアイデアを取り入れることができます。理想的なのは、誰れかと一緒に自主練習をし、何らかの形で即時にフィードバックをもらう等です。例えば、自分の練習を友人に携帯電話で撮影してもらい、すぐに見ることなどです。 オールブラックスの元フォワード コーチであるマイク・クロン氏は、次のように説明しています。

『スキル練習は、ただするだけではなく、完璧を求めながらするものです。そのためには、不得意なスキルに関しての詳しい知識を身につけ、完璧を目指して練習する必要があります。この完璧を目指す理由を知らずに行う練習は自己のスキル向上には繋がりません。』 

St.Bede’s CollegeのOBである元日本代表選手、トンプソン・ルークは、『ロックである私にとって、自分の主な役割に必要なスキルを継続的に取り組み、向上させることは重要です。たとえば、キックオフやラインアウトでの頭上でボールをキャッチすることや、 クリーンアウト技術などです。このようなスキルは、繰り返しの練習によって自然にできるようになります。自主練習は一回や二回だけでなく、個々の自主練習の反復により、スキルを自分の強みにすることができます。』

元カンタベリーのコーチ、ジョン・ハガートは次のようにコメントしています。『自主練習はラグビーにおいて大切です。よく、選手らはコーチが来て集合がかかるのをただ立って待っていることがあります。しかし、私達は、コーチが何かするように言われるのを立って待つのではなく、選手自ら、言われなくとも個々の得意なスキルはもちろんのこと、苦手なスキルや小さなスキルを磨くように心がけてもらっています。若者がより良い選手になるためには、彼らのチームに優れたコーチがいるか否かではなく、個々のモチベーションと彼らが選手としての成長に責任を持って自主的に取り組む姿勢が大いに関わってきます。』 ジョンは良い点を指摘しています。 勉強と同じく、クラスで教師の話しを聞いているだけでは、十分な学習を確実に習得することは出来ず、どんなに熟練の教師でも、知識を私たちに与えられないでしょう。そのため、内容をしっかりと習得するためには、ノートを見直し、内容についての話し合い、さらなる資料を読むことを自主的にする必要があります。 これは、ラグビーにおいても例外ではありません。